終わり良ければ全て良し、けど過程も大事
いつもより笑ってくれる結に嬉しくなって調子にのってしまった。
「それは別にいいです」と急に塩対応。
「そっか。まあ、食べてよ。口に合えばいいけど」
「はい。…いただきます」
きちんと手をそろえた後、結がスプーンを手に取りオムライスを口に運ぶ。
俺の目を見て、「美味しいです」と笑ってくれてそれだけで満足。
俺もスプーンを手に取り食べる。
「肉無かったから、冷凍の唐揚げ刻んで入れてみたんだけど、味濃くない?」
「冷凍の唐揚げ入れたんですか?」
思わず吹き出す結に俺もつられて笑う。
「そう。和風っぽくなるぐらいかなって思って。変じゃない?」
「美味しいです」
「良かった」
なんだこれ…めちゃめちゃ幸せなんだが。
毎日ご飯作ってあげたいし一緒に食べたい。
そんでご飯の後はまったりテレビとか見ながらイチャイチャして、夜は同じベッドで眠る。
終わりのある関係だと分かっているけど結と過ごす時間が楽しすぎて妄想が止まらない。
恋人が欲しい、なんて深く考えたことなかったけど案外楽しいものなのかもしれない。


