傘を差して雨宿り
『じゃあ、満島さんが自分の話をしてくださいよ』
と打ってる途中で、視線に気づく。

 蒼羽が上から画面を見ていたのだ。

「いや、なんで上から見るんですかっ!」

「視界に入るんだ。
 気になるじゃないか。

 っていうか、それ、俺に向かって打ってるんだろう?」

 じゃあ、いいじゃないか、と蒼羽は言った。

「いやあのっ」
と言いかけ気がついた。

 LINEを通じてのやりとりではなくなっていることに。

「あ、しゃべってもいいですかっ?」

「誰が駄目だと言った……」

 お前ルールだろう、それ、と言われる。
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