サヨナラなんて言わない。
「ごめんね、最近忙しくてね。じゃ、私急いでるから。」

と今いる所から離れようとすると待てよ!と腕を掴まれる。

その瞬間、私はしまった!と思い急いで晴の手を振り払う。

でもそれはもう遅かった。

「お前、なんか痩せた?腕、そんなに細かったっけ?」

あぁ、気づかれたか…

病状が悪化してから私は食欲がなくなった。

点滴をして栄養は体内に入れたが、体重は落ちていった。

そして、腕も足も驚く程に細くなった。

今は髪で隠しているが、頬も痩けたと思う。

「ダイエットよ、そんなに痩せたと感じるなら成功かもね。」
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