サヨナラなんて言わない。
あははと笑ってみせる。

なるべく自然に、バレないように。

「お前、大丈夫なの?めっちゃ学校休んでんじゃん。」

「大丈夫よ、私学校辞めるから。今日は先生にその話をしに来たの。」

「え?なんで!?」

動揺している晴。

それはそうだよね。突然すぎるもんね。

「やりたいことあるの。」

「なんで言ってくんなかったんだよ。」

俺たち友達だろ?と晴は続けた。

「ごめんね、なかなか言えなくてね。」

そう言って下を向く。

これ以上晴の目を見ていたら嘘がバレそうな気がして見れなかった。
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