サヨナラなんて言わない。
そう思った私はいてもたっても居られず、隣にあるさっちゃんの病室へ行った。

そこにはたくさんの管や、機械に繋がれたさっちゃんがいた。

いつものさっちゃんじゃない。

先日とは全く違うさっちゃんの姿に私は病室の入口から動けなくなった。

「さっちゃん？なんで…」

「朔の友達？」

突然後ろから声がした。振り返るとそこにはさっちゃんと目がよく似た女の人がたっていた。

「あ、私さっちゃんの隣の病室で仲良くさせてもらってた…」

そこまで言うと女の人は手をぱんと叩いて

「あ！蓮花ちゃんね。朔から話は聞いてるわ。私、朔の母親です。」

ふわっと笑うと本当にさっちゃんにそっくりだった。

さっちゃんってお母さん似だったんだなぁ。

「朔、数日前からが体調が悪くなってね…恐らくそろそろ…」

そういったところでさっちゃんのお母さんは目から涙をこぼした。
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