砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
「はじめまして、おちびちゃん。会いたかったよ」
アベルが話しかけると、赤子は泣くのをピタッと止め、そのつぶらな瞳を開いた。
カインと同じアイスブルーの瞳がじっとアベルを見つめる。
ーーあぁ、俺とカインの子供だ。
湧き上がるのは、言葉にならない感動。
「俺が命をかけてでも守るからな。元気に大きくなれよ。
アルス…アルセウス・オルディン」
「アルス?」
「そう。この子の名前。ずっと考えてた。男ならアルセウス。愛称はアルス。どうだろう」
「アルセウス。尊き者という意味ですね。いい名前」
「だろ?お、笑ったぞ!そうか、アルス、お前も気に入ったか」
不意にアルスがニッコリと笑ったのを見て、アベルは大はしゃぎだ。
ーー私の人生にこんな瞬間が訪れるなんて。
カインが産み落とした嬰児をアベルが愛おしそうに抱いている。
出産の痛みも苦しみも一瞬で薄らぐほど、幸せを感じていた。
こうしてオルディン家悲願の男子は、表向きカインの息子、だがその流れる血はアベルとカインという、この国の最高の血統としてこの世に生を受けた。
アベルが話しかけると、赤子は泣くのをピタッと止め、そのつぶらな瞳を開いた。
カインと同じアイスブルーの瞳がじっとアベルを見つめる。
ーーあぁ、俺とカインの子供だ。
湧き上がるのは、言葉にならない感動。
「俺が命をかけてでも守るからな。元気に大きくなれよ。
アルス…アルセウス・オルディン」
「アルス?」
「そう。この子の名前。ずっと考えてた。男ならアルセウス。愛称はアルス。どうだろう」
「アルセウス。尊き者という意味ですね。いい名前」
「だろ?お、笑ったぞ!そうか、アルス、お前も気に入ったか」
不意にアルスがニッコリと笑ったのを見て、アベルは大はしゃぎだ。
ーー私の人生にこんな瞬間が訪れるなんて。
カインが産み落とした嬰児をアベルが愛おしそうに抱いている。
出産の痛みも苦しみも一瞬で薄らぐほど、幸せを感じていた。
こうしてオルディン家悲願の男子は、表向きカインの息子、だがその流れる血はアベルとカインという、この国の最高の血統としてこの世に生を受けた。