砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
「愚王子のイタズラに大層な理由を見つけたものだな、カイン」
「国王陛下に進言し、貴族議会の議題にかけて承認を得るという、正当なルートを辿っては時間がかかります。そこから製品を作るとなるとさらに時間が必要でしょう。
少々乱暴な手ではありますが、次回の王宮晩餐会に間に合わせるには今が最適ですね」
悔しいことにカインの読みは当たっていた。すでに師レオポルトを通じ、極秘で献上品の作成を依頼していたのだ。
陶磁器の産地スイクロの製品は、高級感のある艶やかな白さが特徴だ。これまではその白さだけを武器に伝統の形にこだわった製品が多かった。製品としては一流だが面白味がなかった。
だが。最近は若い職人が育ち、伝統を引き継ぎつつ新しいデザインを取り入れたり発展が著しい。
これに目をつけたアベルは城の食器を新しいものと入れ替え、晩餐会などで使用して近隣国の大使らに売り込もうと考えたのだ。
それをわずか数日共に過ごしただけのカインが見破った。
アベルの好奇心をくすぐってくる、こんな目付け役は初めてだった。
「国王陛下に進言し、貴族議会の議題にかけて承認を得るという、正当なルートを辿っては時間がかかります。そこから製品を作るとなるとさらに時間が必要でしょう。
少々乱暴な手ではありますが、次回の王宮晩餐会に間に合わせるには今が最適ですね」
悔しいことにカインの読みは当たっていた。すでに師レオポルトを通じ、極秘で献上品の作成を依頼していたのだ。
陶磁器の産地スイクロの製品は、高級感のある艶やかな白さが特徴だ。これまではその白さだけを武器に伝統の形にこだわった製品が多かった。製品としては一流だが面白味がなかった。
だが。最近は若い職人が育ち、伝統を引き継ぎつつ新しいデザインを取り入れたり発展が著しい。
これに目をつけたアベルは城の食器を新しいものと入れ替え、晩餐会などで使用して近隣国の大使らに売り込もうと考えたのだ。
それをわずか数日共に過ごしただけのカインが見破った。
アベルの好奇心をくすぐってくる、こんな目付け役は初めてだった。