砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命


「お前はホント変なヤツだな、カイン」

アベルに話しかけられて、カインは読んでいた本から顔を上げた。

「ほっとけば日がな一日、本を読んでるし…そんなに本が面白いか?」

アベルは師レオポルトに与えられた課題に行き詰まり、それを投げ捨ててカインの手元をのぞきこんだ。

「知らないことを知ることが好きなだけです。知識は裏切りませんから。
もう、勉強に飽きてしまわれたのですか?まだ解けていませんよ?」

アベルの投げ捨てた課題を見てカインは呆れる。

「あとやっておいてくれよ、カイン。俺はやりたいこといっぱいあるんだ。一日が朝から夜じゃ足りないくらい」

カインは小さくため息をつくと、読みかけていた本を閉じた。

「では殿下。
一つ、ゲームをしませんか?私の出す質問に答えられたら。つまり、私が負けたら遊びに出かけてもいいです。残った課題も私がやりましょう。でも、出来なかったら大人しく机に戻って続きをやって下さい」

「お、ゲームか!いいぞ。こう見えても、ゲームには自信があるんだ」

アベルが目を輝かせる。

「ウソつき当てゲームです。
今から出てくる三人のうち、一人だけがウソをついています。そのウソをついている人を当てて下さい……」
「なぁんだ、楽勝だ。えーっと…」






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