砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
硬いベッドに寝転び目を閉じれば、まぶたの向こうにカインの姿がうつる。
フォトキナを出る時に、出来る限りのことはしてきた。
抱えていた仕事を周囲に分担し、カインに負担がかからないようにした。病弱を理由に邸宅にいながら仕事が出来る体制も整えてきた。
カインが万が一懐妊していた場合すら想定して準備もしてある。
だが、想定外のことが起きるかもしれない。そばにいてやれない不安は消えない。
ーーいや、違う。
そばにいて欲しいのは、俺のほうだ。
カインのいない世界で生きていくことなんて、虚しいだけ。
カインと引き離した兄が憎い。
いや、そもそもカインを男として育てた先代のオルディン伯爵が許せない。
そんなやり場のない怒りを抱きながらの軟禁生活は、ラインハルト四世の帰城で突如終わる。
フォトキナを出る時に、出来る限りのことはしてきた。
抱えていた仕事を周囲に分担し、カインに負担がかからないようにした。病弱を理由に邸宅にいながら仕事が出来る体制も整えてきた。
カインが万が一懐妊していた場合すら想定して準備もしてある。
だが、想定外のことが起きるかもしれない。そばにいてやれない不安は消えない。
ーーいや、違う。
そばにいて欲しいのは、俺のほうだ。
カインのいない世界で生きていくことなんて、虚しいだけ。
カインと引き離した兄が憎い。
いや、そもそもカインを男として育てた先代のオルディン伯爵が許せない。
そんなやり場のない怒りを抱きながらの軟禁生活は、ラインハルト四世の帰城で突如終わる。