砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
そんなカインの様子にアベルは昔のままの、いたずらが成功した時のにんまり顔を浮かべた。
「もしかしなくても、お前しかいない。
いいか、お前はもう砂上の城じゃない。崩れる砂と共に消えたのはカインという幻の男だ。
お前は俺の腕の中で生まれ変わればいい。
俺がお前と共に生きるから。
フォトキナの王妃、これ以上確かな地盤があるか?お前と共に生きられるなら俺はどんなことでもする。
さあ、言え。愛しき人よ。
私はカレン。俺の、アルベルトの妻になる女だ、と。
この国の王妃になる女だ、と」
あぁ、変わっていない。
アベルからの絶対の信頼も底知れぬ愛情も離れていた月日で変わってはいなかった。
三年の月日など嘘のよう、つい昨日別れたばかりだと錯覚しそうなほど。
そして、どうあってもアベルはカインを表舞台に引きずりだしたいらしい。
カインはそっと自分の胸に問う。自分はどうしたいのか。どう生きたいのか。
「もしかしなくても、お前しかいない。
いいか、お前はもう砂上の城じゃない。崩れる砂と共に消えたのはカインという幻の男だ。
お前は俺の腕の中で生まれ変わればいい。
俺がお前と共に生きるから。
フォトキナの王妃、これ以上確かな地盤があるか?お前と共に生きられるなら俺はどんなことでもする。
さあ、言え。愛しき人よ。
私はカレン。俺の、アルベルトの妻になる女だ、と。
この国の王妃になる女だ、と」
あぁ、変わっていない。
アベルからの絶対の信頼も底知れぬ愛情も離れていた月日で変わってはいなかった。
三年の月日など嘘のよう、つい昨日別れたばかりだと錯覚しそうなほど。
そして、どうあってもアベルはカインを表舞台に引きずりだしたいらしい。
カインはそっと自分の胸に問う。自分はどうしたいのか。どう生きたいのか。