幸せにしたいのは君だけ
今ならまだ間に合うかも……!
そう思い、急いで階下へと向かった。
エントランス付近にはすでに益岡さんの姿は見当たらない。
受付にいる早苗ちゃんに彼の特徴を話し、見かけていないかを尋ねた。
彼女はとても視力がいいし、カッコいい男性を素早くとらえる能力が高い。
「そのお客様ならたった今、ここを通って出ていかれましたよ」
「ありがとう、早苗ちゃん! さすがね、助かるわ」
聞くや否や、小走りでエントランスを抜ける。
本当は全力で走って、声をかけて追いかけたいぐらいだが、会社の出入り口で人目もある。
さすがにそんな真似はできない。
エントランスを抜けて、外に出る。
すぐ近くの通りで、益岡さんの後ろ姿が目に入った。
「ま、益岡さん!」
思わず大きな声を上げると、彼の足が止まった。
くるりと振り返る様子に小さく安堵する。
「益岡さん! すみません、ちょっと待ってください!」
走り寄る私に気づいた益岡さんが驚いたように近づいてきてくれた。
「三浦さん、どうかした?」
「すみません、いきなり」
「いや、それは構わないけど……」
「あの、これ、お忘れでは?」
そう言って、タオルハンカチに包んでいたボールペンを差し出すと益岡さんは目を見開いた。
そう思い、急いで階下へと向かった。
エントランス付近にはすでに益岡さんの姿は見当たらない。
受付にいる早苗ちゃんに彼の特徴を話し、見かけていないかを尋ねた。
彼女はとても視力がいいし、カッコいい男性を素早くとらえる能力が高い。
「そのお客様ならたった今、ここを通って出ていかれましたよ」
「ありがとう、早苗ちゃん! さすがね、助かるわ」
聞くや否や、小走りでエントランスを抜ける。
本当は全力で走って、声をかけて追いかけたいぐらいだが、会社の出入り口で人目もある。
さすがにそんな真似はできない。
エントランスを抜けて、外に出る。
すぐ近くの通りで、益岡さんの後ろ姿が目に入った。
「ま、益岡さん!」
思わず大きな声を上げると、彼の足が止まった。
くるりと振り返る様子に小さく安堵する。
「益岡さん! すみません、ちょっと待ってください!」
走り寄る私に気づいた益岡さんが驚いたように近づいてきてくれた。
「三浦さん、どうかした?」
「すみません、いきなり」
「いや、それは構わないけど……」
「あの、これ、お忘れでは?」
そう言って、タオルハンカチに包んでいたボールペンを差し出すと益岡さんは目を見開いた。