恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】

いくつか重ねられた砂川君からの質問にそう答え終わると、砂川君は私の目を見て小さく頷いた。
そして。

「相澤、自分のその症状が病気によるものだっていう自覚はある?」

「………。」

そんな砂川君からの最後の質問に、どう答えればいいのかではなく、自分の中で自覚があったのか無かったのか、その答えさえも分からなかった。

男性への激しい恐怖感。
接触される事で起きる発作。
不安で動悸がして眠れない夜。

記憶から消えない、突然フラッシュバックするトラウマの記憶。全ては、あの忌まわしい記憶が原因だという事の自覚ならある。

そして、それが原因でこんなに苦しんでいる私はある種の心の病気にかかっているのではないか。

ある日そんな疑惑が自分の中に芽生え、トラウマの内容は伏せた上で母に相談した事がある。

…だが。
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