恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】

「心的外傷後ストレス障害は、トラウマになるような辛い経験が原因でおこるんだ。その記憶を何度も思い返して当時と同じ恐怖感を感じ続けたり、不眠やフラッシュバック、休まらない緊張感…人によって様々な症状を引き起こす病気だ」

「………。」

「大丈夫だ、適切な治療を受ければちゃんと治る病気だから」

"適切な治療を受ければちゃんと治る"。
そんな砂川君の言葉に、思わず伏せていた頭を上げた。

──治る。
私は心が弱いから、いつまでも過去のトラウマを忘れられないから、その記憶が薄れるまで一生この恐怖と付き合う覚悟でいた。

「な、治るって本当?どうやって…!?」

思わずそう大きな声をあげると、砂川君が目を細めて優しく微笑んだ。

「本当だよ、ちゃんと治る。ただもう今日は遅いし、詳しい治療の話はまた今度にしようか」

そう言われて病室の時計に目をやると、その針は12時半を指していた。

(12時半!?)

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