恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
「仕事もずっと休み続ける訳にはいかないし・・・私は、」
「また相澤を殺しに来るって言われてるんだぞ」
大丈夫だから。そう言いかけたのを、砂川君の低い声で遮られる。
いつも優しい砂川君の、初めて聞く低くて怖い声に一瞬体がビクッと竦んだ。
「少し、考え直してくれ。側にいてくれないと守ってやれない」
「・・・・・・。」
そんな砂川君の言葉に、何も返す事が出来ずに黙り込む。
砂川君の気持ちも、言葉も、嬉しい。心配してくれている事が嬉しくて、胸の奥が甘く疼く。
このまま砂川君の側にいて、ただ守られて、何にも誰にも怯える事なく、ただ安心して過ごして行きたい。ここを出ていきたくない。
だって怖い。
私は弱い。砂川君の言葉一つで、こんなにも気持ちが傾いてしまうなんて。