恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】


「砂川君には無料で診察して貰ってるんでしょ?何かお礼にちょっとしたお菓子でも買ってみたら?」
「あ、それいいかも」

砂川君には結局この間の診察の時も診察料を受け取って貰えなかったし、何も渡さない訳にはともやもやしていた。

綾香の提案にうんうんと頷き、私達は社内の売店へと繰り出した。




私が勤めているこの会社はお菓子メーカーだということもあり、人気商品は勿論、新商品だったりまだ店頭に並んでいないお菓子、限定版のお菓子が社内売店にはたくさん並んでいたりする。

「でも男の人ってお菓子とか貰っても微妙かなぁ、甘いもの苦手な人とか多いし」
「ううん、大丈夫だと思う。砂川君甘党だから」
「へー可愛い。でもちょっと意外かも、遠目から一度見たことあるだけの認識だけど」

砂川君は高校生の頃からどこかクールで大人っぽくて、だから私も初めて砂川君が甘党だと知った時には何だか意外だと驚いた。

クラスの女の子達はそのギャップが良いのだとはしゃいでいたんだっけ。

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