恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
「ううん、私じゃなくて砂川君のおかげだよ。すごいね、電話越しなのにあんなに早く沙和の発作をおさめてくれたんだもん。それに、沙和が砂川君の事を信頼しきってるんだなぁってのも伝わってきた」
そう言って少しからかうような視線を向けると、沙和は少しだけ目を丸くした後に、少しだけ照れくさそうに微笑んでコクンと頷いた。
「うん。友人としてもそうだけど、お医者さんとしても信頼してる」
(お医者さんとして、か)
どこか歯がゆいような沙和の言葉に思わず苦笑する。
2人の会話のテンポに雰囲気。
そこにはどこか、友人や、医者と患者の関係以上の雰囲気と信頼関係を感じた。
「綾香、どうしたの?」
「ううん、何でも無い。…それより沙和、砂川君に嘘ついたでしょう」
「えっ」
「ごまかせたとでも思ってるの?私には白状しなさい」