もう僕は彼女に愛される前に戻れない。《短編》
いつだったかな。


僕は聞いたんだ、


君はなぜいつもここにいるの?


って。


彼女は僕に目も合わせず、


なんでだろうね。


って呟いた。


そんな毎日が2ヶ月ぐらい続いた。


僕はそれが当たり前になって、彼女もそれが当たり前になった頃だ。


彼女は僕にどこかここから出ようよといった。


正直どちらでもいいと思ってしまった僕は曖昧な返事をするつもりだった。


けれど彼女は返事をする間も与えなかった。


彼女は決まりねとだけ言って教室を出て行った。
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