虹色アゲハ
そして日曜。

揚羽はプロポーズの返事をすると連絡し、鷹巨の家を訪れると…

「めちゃくちゃ会いたかった」
会うなりそう抱きしめられる。


「その割には…
しつこいあんたが大人しく待ってたわよね」

「そりゃあ、人生決める大事な事だから…
じっくり考える時間も必要だと思ったし。
それに…
連絡するの、怖かったから」

「怖かった?」

「うん…
俺はOKしてないけど、もう別れてるって言われたらどうしようって」

「へぇ…
しつこいあんたが、それで引き下がるんだ?」

「引き下がらないけど!
…やっぱ、傷付くよ」
切なげに呟く鷹巨が…

いじらしくて愛しくて、揚羽は思わず抱き返した。

やっぱり詐欺とは思えない…


だけど確かめないわけにはいかなくて、すぐに腕を緩めると。
閉じ込めるように、一層ぎゅっと抱き締められる。


「離したくない、一生」

「鷹巨…」
胸までぎゅっと締め付けられながらも。


「その事だけど…」
さっそく本題を切り出すと。

「ごめん、こんなとこだし部屋で話そっか」

もっともな理由で、出足を挫かれる。
< 180 / 268 >

この作品をシェア

pagetop