虹色アゲハ
「…え、僕変な事言いました?」

「いえっ…
ただ岩瀬さんなら、私なんかがご一緒しなくても、お相手はいくらでもいるじゃないかと」

「まさかっ。
こう見えて僕、相手のために色々頑張りすぎちゃう方で…
一緒にいると疲れるって、逆に敬遠されちゃうんです」

それは…
作り話だとは思えなかった。

リアルでこうも完璧だとね…


「そんなっ。
私は優しい岩瀬さんとご一緒出来て、すごく癒されてますよっ?
今日だって遅刻で焦ってた時、どれほど救われた事か…」

すると岩瀬は、何か考えてる様子で意識が逸れる。


「あの…」

「…あ、すみません。
ホッとしてリラックスしちゃいました。
僕も聡子さんといると癒されます」

「そんなふうに言ってくれるのは岩瀬さんだけです。
私はどうも真面目すぎるみたいで、一緒にいても面白くないって敬遠されてきたので」

「全然そんな事ないですよっ?
僕は聡子さんといてドキドキするし…
ってさっきから馴れ馴れしく名前呼びしてすみませんっ」

「いえ構いませんっ、同じ歳ですし」

車の中で年齢を聞かれた際。
本当は揚羽の方が1つ上だったが、親しみやすさを考え同じ歳だと告げていた。
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