契約結婚!一発逆転マニュアル♡
いくら知識があったとはいえ、実践となると右も左もわからないフロント業務であったが、一か月も経てば基本的な仕事内容を理解できるまでになった。
明日はいよいよ初給料日だ。
アルバイトなどを経験した事のない依舞稀にとって、初めて自分の労働の対価を貰う特別な日となる。
「依舞稀は初任給、何に使うの?」
帰宅前、更衣室で一緒になった瞳が依舞稀に尋ねる。
「土日で休みが取れたから、両親を食事に連れていくの」
「そうなんだ?きっとご両親、めちゃくちゃ嬉しいだろうね」
「電話口で母親が号泣してた」
「ホント?親にとってはそれだけ嬉しいことなんだろうね」
「そうみたい」
ふふっと笑い合い、依舞稀は両親の笑顔を思い浮かべた。
依舞稀は随分昔から、自分に初任給が出たら両親を思い出のレストランに招待したいと決めていた。
子どものころ、両親からよく連れて行って貰ったフレンチレストランで、何か特別なイベントがあるときはいつもそのレストランで食事をしていた。
入社してすぐに予約の電話をした際、オーナーシェフが快く個室を抑えてくれ、特別メニューを提案してくれた。
その旨を両親に伝えると大喜びしてくれたのだ。
新幹線の予約も完了しているし、プレゼントだってもう決めている。
土曜日のため、依舞稀の準備は万端だ。
今から楽しみな依舞稀は、フロントで頬が緩んでしまうのを誤魔化すのに苦労した。
明日はいよいよ初給料日だ。
アルバイトなどを経験した事のない依舞稀にとって、初めて自分の労働の対価を貰う特別な日となる。
「依舞稀は初任給、何に使うの?」
帰宅前、更衣室で一緒になった瞳が依舞稀に尋ねる。
「土日で休みが取れたから、両親を食事に連れていくの」
「そうなんだ?きっとご両親、めちゃくちゃ嬉しいだろうね」
「電話口で母親が号泣してた」
「ホント?親にとってはそれだけ嬉しいことなんだろうね」
「そうみたい」
ふふっと笑い合い、依舞稀は両親の笑顔を思い浮かべた。
依舞稀は随分昔から、自分に初任給が出たら両親を思い出のレストランに招待したいと決めていた。
子どものころ、両親からよく連れて行って貰ったフレンチレストランで、何か特別なイベントがあるときはいつもそのレストランで食事をしていた。
入社してすぐに予約の電話をした際、オーナーシェフが快く個室を抑えてくれ、特別メニューを提案してくれた。
その旨を両親に伝えると大喜びしてくれたのだ。
新幹線の予約も完了しているし、プレゼントだってもう決めている。
土曜日のため、依舞稀の準備は万端だ。
今から楽しみな依舞稀は、フロントで頬が緩んでしまうのを誤魔化すのに苦労した。