レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
この日のリディアは銀のティアラを()せるために髪を結い上げられており,細い首とともに露出した豊かな胸は余計に目立つのだ。
しかも,ただでさえ豊満(ほうまん)な胸を,これでもかと寄せて上げて,強調させられているのである。
「よろしいじゃございませんか,姫様。豊かなお胸は,魅力的な女性の象徴です。スラバットの王子様もきっと,姫様のことを魅力的に思って下さいますわ!」
(いや,魅力的に思われても困るんだけど)
リディアが心の中でツッコんでいると,室内に控えていたデニスが(彼が室内に入ったのは,リディアの着替えが済んだ後である)コホンと一つ咳払(せきばら)いをした。
「あのなあ,エマ。ここにれっきとした恋人がいるんだけどな……」
不謹慎(ふきんしん)だ,とばかりに顔をしかめるデニスに,エマは「しまった!」という顔をする。
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