レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
「ジョンにも,いい結婚相手が見つかるといいよな」
「あら,案外早く見つかるかもよ?何たって彼は色男なんだから」
確か同じような会話を,少し前にもしたような気がする。まだそんなに経っていないのに,今となっては懐かしく感じる。
戴冠式の準備も,婚礼の準備もほぼ終わった。あとは式典当日を残すのみ。
その日,リディア・エルヴァ―トはこのレーセル帝国に新たな歴史を刻む――。
< 260 / 268 >

この作品をシェア

pagetop