諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
「ちょっ、理人さん?」

「そうだった。馬鹿なお前には、最初からこうすればよかったんだよな」

 そう告げた理人さんは、そばにあったベッドに私を投げ捨てる。

「強情なやつめ。大人しく寝ろ」

「あ、ちょっと……!」

 私は慌てて起き上がり、這うようにしてベッドの隅に駆け寄るけれど、理人さんは振り返ることなく寝室から出ていった。

 行っちゃった……。

 私が肩を落とすと、ベッドのスプリングがギシッと軋む音が部屋に響く。

 だが、一分もしない内に、スマートフォンを手に持った理人さんが寝室に戻ってきた。

「んっ?」

 どうしたのかな。
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