諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
 理人さんは私の前を通り過ぎ、ベッドの反対側に腰掛けた。私は不思議に思い、その様子を布団に手をついたまま観察する。

 スマートフォンをサイドテーブルに置いた理人さんは、間もなくして布団に入った。

「えぇっ!?」

 驚愕して大声を出す私に、上半身だけを起こした理人さんが露骨な迷惑顔を向ける。

「なんだ? まだ騒ぐのか?」

「いえ。でも、あの……理人さんもここで寝るんですか?」

「ソファーで寝たら、お前に朝まで噛みつかれそうだからな。これなら文句ないだろ」

「えっ? ……は、はい」

 そう答えたもの、予想外の状況に緊張の鼓動が高まってくる。
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