諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
 毎日一緒に過ごせば、気持ちの差に悲しむこともあるかもしれないと考えていたが、ここに来てからの一週間はとにかく幸せで、今まで以上に理人さんへの思慕が高まるばかりだった。

「わっ! もうこんな時間!」

 ふと腕時計を目にして、私は悲鳴に似た声を上げる。

 実家よりマンションからの方が職場まで時間がかかるから、早く出ないといけないのに。

 仕事用のバッグを手に慌ててパンプスを履いてマンションを飛び出した私は、本格的な寒さが到来する一月初旬。駅までの道のりを走った。
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