諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
 やはり今日も伝わらない。私は理人さんと目が合うだけで、この溢れる想いを何度だって言葉にしたくなるのに。

 乗り込んだ私を確認した理人さんが、ドアを閉める。

 今日は私の二十四歳の誕生日。平日で明日も互いに仕事なので、ディナーに行って家に送ってもらったらお別れしなければいけない。

 まだ店に着いてもいないというのに、もう数時間後の離れる瞬間を想像して切なさに胸が痛む。

 今年は理人さんの誕生日も平日だったから、ゆっくりとどこかへは出掛けられなかったな。

 理人さんと過ごすときはいつも思う。この夜が少しでも長くありますようにと。
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