諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
バインミーを買った私たちは、来た道を戻り、ビジネス街のど真ん中にある都市型公園を訪れた。
昼は休憩中のサラリーマンやOLに、犬の散歩、ウォーキングをしている人たちで賑わっている公園も、二十時を過ぎれば誰もいなかった。
私たちは自動販売機でホットコーヒーをふたつ買って、草地広場のそばにあったテーブルとベンチに向かい合わせで腰掛ける。
「私、夜の公園なんて初めてです」
「俺もだ。わざわざ外で食いたいなんて」
言い終えた理人さんが、「んっ」とテイクアウトしたバインミーを私に差し出した。
「ありがとうございます」
おしぼりで丁寧に手を拭いた私は、「いただきます」と合掌してさっそくかぶりつく。