諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
食事を終えると、夜の静けさが際立つ。理人さんがホットコーヒーを飲んだあとの安堵した息遣いまで耳に届いてきた。
「本当に。お前といると予想外のことばっかり起こる」
理人さんは、突然呟いた。
私は一瞬、目を白黒させるけれど、すぐに口角を緩やかに上げる。
「私も。理人さんのおかげで、いつも幸せです」
ただ一緒にゆっくり並んで歩きたいというだけだったのに、まさか理人さんが提案してくれて、こんなに素敵な夕食を食べられるなんて思ってもみなかった。
にっこりする私に、理人さんは納得がいかないように顔をしかめる。その表情が少しおかしくて、私は声を立てて笑った。
本当に幸せだ。この人に、もっと触れたいな。
ふいに情熱が全身を攻めたてる。