LOVE or DEATH 愛し愛されデスゲーム
 にしてもさんまの塩焼きとは、自分で食べるのさえなかなか難しいのに、人に食べさせるなんて難しすぎる。


 しかも、その様子を九条くんが見てるからつい意識しちゃって……思うように箸が動かせない。


 それでも何とか、さんま1匹と白ごはん1杯を九条くんの胃の中に収めさせた。


「おかわりいる? まだいっぱいあるけど」


 果心が尋ねるが、


「いや、いい。ごちそうさまでした」


 九条くんは律儀に手を合わせると席を立つ。


「俺先に部屋戻ってるわ」


 そう言い残して食卓をあとにした。


「……あっ、待って……!」


 慌てて私も白ごはんをかきこむと、彼の背中を追いかける。


 九条くんの世話は今日いっぱい。逆に言えば、今日中はきちんと彼の世話をしないと、どんなペナルティが課せられるかわからない。


 最近は声とも簡単な会話をするようになり馴れ合いが続いているが、忘れてはいけない。ここは二階堂さんを殺した館であり、理不尽なデスゲームの舞台なのだ。
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