嘘恋のち真実愛
「店長、大丈夫ですか?」

「ん、ゆりかちゃん、ありがとう。独り身にはラブラブビームが辛すぎる……」

「えっ? お腹が痛いんじゃなくて?」


立ち上がって、カウンター向こうにいる店長を心配していると、市原くんが店長に対して冷ややかな目を向けた。


「ゆりかさん、店長は放置でいいですよ」


市原くんは、店長だけに対して厳しい部分がある。でも、市原くんが言うように体調が悪くないなら、放置でいいかな。

なんたらビームと謎なことを言っている人は、相手にしないほうがいい。店長の相手をするよりも、征巳さんとの話を進めなくてはならない。

そのために今、会っているのだ。


「ところで、征巳さん。これからのことなんですけど」

「うん、そうだね。まずはゆりかのご両親に会いたい」

「あ、話していなかったのですが、実は……うちは母親しかいなくて、小さいアパートで暮らしています。挨拶するためにですよね?」

「うん。もし家に行くのに気が進まないなら、どこか近くのレストランとか……それかこちらに来てもらってもいいよ」
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