嘘恋のち真実愛
私の行きついた答えは、当たったようだ。 征巳さんが慌てているのが、何よりの証拠。顔を赤らめた彼は、私を横目で見る。

私たちが乗ろうとしていたエレベーターは誰も乗せずにドアが閉まり、上昇していった。今はまだふたりだけで、話したことがある。


「私は征巳さんが好きだから、結婚したんですよ」

「それは、わかってる」

「それに副社長が奥さんを溺愛しているのは、有名ですよ」

「もちろん、知ってる」


征巳さんは理解もしているし、認識もしている。でも、納得できないようで、困った旦那さんだ。


「私を信じてくれないんですか?」

「えっ?」

「私の心は、征巳さんだけに動くんです。征巳さんだけを想っているのに」

「ごめん……ゆりかのことになると、余裕のない情けないヤツで……」


彼は、私を抱き寄せた。持っていたカバンを床に置き、彼の背中に腕を回す。

私たちはお互いを想い合って、結婚した。それでも、不安になって嫉妬してしまのは、愛が深いからだ。

不安を少しでも吹き飛ばすためには、本心を偽りなく伝える。
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