へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目
あの頃、本気で悩んでいた。
悩んでももがいても、前に進めなくて。
自分の弱さと情けなさを、誰にも知られたくなくて。
特に雅くんにはバレたくなかった。
私の醜い心の闇は……絶対に。
「全然気づかなかった。桃瀬さんが司会をしながら、不安を抱えていたなんて」
苦しそうに顔を歪めた雅くん。
そんな顔しないでよ。
私まで辛くなるから。
「雅くんに気づかれていなくて、安心したよ」
「え?」
「雅くん達を最大限に引き立てるのが、私の仕事だったでしょ? みんなを不安がらせていたら、専属司会者失格だったもん」