俺から逃げられると思うなよ
第3章

涼を探しに出かけました。

家に帰ると、神崎くんは無表情、涼は不機嫌な顔でソファに座っていた。



「た、ただいま?」

「ただいまーっ」



私たちに一瞬だけ視線を向けて、そらす。

な、なんなんだ……?



「お弁当箱、買ってきたよーっ」



千秋くんがソファの前にローテーブルにお弁当箱を広げる。

興味をしめしているような、無関心なような、微妙な反応の2人。


どうしてこんなに雰囲気が暗いわけ?

私は疑問に思いながら、スーパーで買ってきた食材を冷蔵庫に入れる。


今日の晩ご飯は、なににしようかなぁ。

適当に食材を買ってきたから、メニューとか決めていない。

時間も遅くなっちゃたから、簡単に出来るオムライスにでもしようかな。



そう思っていると。
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