俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
なずなみたいに、小さな頃から陰陽師じゃなくて…一般人だったんだよな?
あの軍人養成所…失礼、陰陽師小学校に通っていたワケじゃないんだよな?
一般市民が、何らかのきっかけで…こういう能力者になってしまった。ってことだよな?
なのに、戦い方に手練れ感がある。
もう、メンタルが強靭なんだ。きっと。
接近乱打戦は継続されているが、少し様子が変わってきた。
コスプレ魔族の動きが、微妙にキレが悪くなって波に乗れず、竜堂に押されに押されまくっている。
そんな中でも、無理にヤケクソかのように刃の右手を振り上げ、竜堂に向けていたが。
「…遅い!」
《くっ!》
刃が降り落ちる前に、尋常じゃないスピードの上段回し蹴りで右手首を狙われ、攻撃を阻まれていた。
「…『光流』!」
彼がそう叫ぶと、左足の膝から下ら辺がカッと白く輝き出す。
さっきの両拳のオーラが、足にも?
からの、足を素早く踏みかえ、魔族の頭部を狙った上段蹴りを炸裂させる。