闇の中の太陽

『はっ良い気味。お母さんを怒らせたから
よ〜ほら謝りなさい』

『…ごめんなさい』

『なによその目は!』

また殴られる。普通に謝ったのに

『痛っ痛いよ、痛っ……』

もう反抗する気力もなくなった。

そして、母の気がすむまで殴られ続け、罵詈雑言もあびた。

そして夜が来る。不意に私の胸ぐらから手を離し、化粧台のほうに歩いて行った

母はいつものように厚い化粧をし、香水をくさいぐらいに吹きかけて、ボロボロの私に言った。

『じゃあ、今から出掛けるから。これでな
んか食べなさい』

そういって千円札と500円玉を机に置く

『はい』

『あーあんたのせいで気分最悪』

『……』

『はっ、まあその顔が見れただけでもいい
わ。じゃあ行ってきま〜す』

『…行ってらっしゃい』

バタン。それを合図にどっと座り込む。

『また数日は帰ってこないな』

ちらりと机の千円札と500円玉を見る。

『…あー今度は何日食事を抜かなきゃいけないんだろう』

そう言いながら黄色になったカレンダーを
見て、数えていく

『痛っ』

さっき殴られた跡が痛む。

久しぶりに本気でやられたなぁ。と思いつつ救急箱を取る。

傷の周りをめくる。ああ、忘れてた。
あんまり見たくないだよね。

そこにはさっきの傷の他にも痛々しい痣が
大量にあった。最初の頃はそれを見て泣いていたけど、今となっては、あんまりなにも思わないな。

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