一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「まなくーん」
4階のここから、果たして専務に聞こえたかはわからないが、専務は小さく手を振る。
うそでしょ?
そこへスマホが音を立てる。もちろんディスプレイなど見なくてもだれかわかる。
姿が見えている以上、出ないわけも行かないが、ラフな部屋着な上にメガネもかけていない私は慌てて部屋と戻った。
そしてディスプレイに表示された名前に小さくため息をつきつつ、電話に出た。
『おはよう』
「おはようございます」
柔らかさのなかにも、少し楽し気な言い方の専務に、私は少しの反抗を見せるように低く答えた。