一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「ママー。車って早いね」
真由は高速道路から流れる景色に興味津々だ。

「そうね」
そんな話をしているうちに、専務はスムーズな運転で車を走らせ目的地に到着した。

近場の水族館には真由と行ったことはある。
しかし、荷物を持ち、疲れたら真由を抱っこして、ゆっくりと自分が魚をみることなどなかったかもしれない。
しかし、今私は久しぶりにぼんやりと大水槽の前でカラフルな魚を眺めていた。

チケットを買いに行こうとすれば、真由と待っててと言われ、あっという間に専務はベビーカーまで借りてきてきた。

そして、真由と荷物をベビーカーに乗せると私に「行こう」と笑顔を向ける。

そんな訳で、私は真由と専務が魚を見ているのを眺めながら、魚を見ている。
そんな状況だ。
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