一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
家具はモダンな白と黒で統一されており、私と真由が場違いのような気がしてくる。
大きな白いソファーに真由が乗ろうとしているのを見て、私は慌てて真由を後ろから抱き上げた。
「真由、そんな汚い足で乗ったらだめよ」
「えー」
そんな私たちに、真翔さんが優しく声を掛ける。
「咲綾、そんなのいいよ。真由ちゃんの好きにさせてあげて」
そんなことを言われても、素人がみても高級そうなこのソファーを汚したらと思うと、私は気が気ではない。
「でも、汚しでもしたら……」
「そんなこと気にしない。それを気にするならすべての家具を変えようか?」
この人ならば本当にしかねない。
そう思うと、私は真由から手を離した。
「そんなことはやめてください」
小さく呟いた私に、優しく真翔さんは微笑みかける。