一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「自分の家だと思って。汚しても壊しても俺は気にしないから。子供は元気じゃなきゃ」
返事のできない私に、真翔は苦笑すると言葉を続ける。

「いろいろ疲れただろ? こっちきて」
そう言われ真由を連れて、私は真翔さんと一緒にリビングを出た。

「こっちの右の部屋使って。俺はこの前を使ってる」
そう言って開けた扉の向こうは、うちの小さな寝室の2倍はある、白で統一された落ち着いた部屋だった。

「ベッドもダブルだから、真由ちゃんと寝るのに問題はない?」
「もちろんです。うちのベッドより広いです」
慌てて答えた私に、真翔さんは「よかった」と答えると、クローゼットを開けた。

「ここも好きに使って。テレビとデスクはあるけど、他にいるものがあれば言って」
「十分です!」
私としては警察にも届けたし自分が落ち着いたら、すぐに自分の家へと帰るつもりでいた。
だからこれだけあればもう十分だ。
< 129 / 299 >

この作品をシェア

pagetop