一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「え? 大丈夫ですよ?」
慌てていった私に真翔さんはあろうことか、私のグラスにワインを入れるとテーブルに置く。

「気分は悪くなさそうだし、たまにはゆっくりしたら。明日は休みだ。それに4年ぶりなんだろ。ママだって飲んだっていいんだよ」
そっと私の髪を撫でると、真由をテーブルの椅子から降ろしリビングから出て行ってしまった。

真由は保育園から帰ると、すぐにお風呂に入れているから、確かに後は歯を磨いて寝るだけだ。
それでもやはり心配になり、私はそっとリビングから出て、真翔さんの部屋の前に行く。

聞き耳を立てれば、ふたりがなにかを楽しそうに話しているのが聞こえてきた。もちろん真翔さんの部屋に入るわけにもいかず、私はリビングへと戻った。

外には夜景が見え、現実味のない景色と目の前のお酒。
酔いの回っていた私は、正常な判断ができていなかったのだろう。
素直に、目の間に置かれたお酒に手を伸ばしていた。
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