一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「いただきます」

真由を視界に入れながら、私は温かいパンを口に入れる。
優しさが詰まっているようで、幸せな気持ちが広がった。
わざわざゆっくりさせるために、お酒を進め朝食まで用意してくれた真翔さんに感謝でいっぱいだった。
どこまでこの人は私を惑わす気だろう。
そんなことを思っていると、真翔さんは不意に口を開いた。

「咲綾って地元はどこ?」
初めてだろう、真翔さんが私自身のことを聞くのは。

「ごめん。話したくない?」

「え?」
答える前に言われたその意外なセリフに私は食べていた手を止めた。
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