一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「差し支えなければ理由を聞いても?」
特に表情を変えることなく真翔さんは私を見つめる。
全てを答えるのは無理です。
そうは思うも、私は聞いてほしかったのかもしれない。ずっとずっと心の隅で鉛のように重い思いを。
「私の両親は本当に厳格な人でした。曲がったことは許されない。ルール、常識、周りの人の目。そう言うのを気にする人でした」
真翔さんは私の話を黙って聞入れくれていた。
「社会に出るまで、窮屈ながらも両親に嫌われたくない、期待を裏切りたくない。そんな風に思って生きてきたんです。でも、弟の方が出来はいいし、両親も弟を可愛がっていたし」
誰にも言ったことがなかったが、自分で口にしてみて初めて自分の中にあった、弟へのコンプレックス、欲しかった両親の愛情に気づいた。