一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「ここにいれば?」
「え?」
真翔さんの言葉の意味が解らず、私はゆっくりと顔を上げた。

「だから、このまま一緒に住めば?」
「どうして……」

どうしてそんなことを言うの?
そう思った私の言葉は、初めの方だけ音になっていたようだった。

真翔さんは髪をかき上げ、私から視線を外す。
「咲綾にとっても真由ちゃんにとってもその方がいいんじゃないかって。同居すれば今までより楽だろ? 俺だって面倒も見られるし、それに俺はうまい飯を食べられるし、仕事も円滑に回る」

仕事も円滑にか……。

確かに秘書としての能力を認めてくれるのは嬉しいし、そのことは常に真翔さんは言葉にしてくれていた。

なんだ、仕事の為だったのか。
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