一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

なぜか、私は今までの真翔さんの優しさが、すべて仕事につながっていると思えば納得ができた。

副社長へのコンプレックスもあった真翔さんの仕事への思いは真剣そのものだ。


納得と同時に、なぜか私は少しの苛立ちがつのる。

そして、どんな言葉を聞きたかったか自分でわかり、バカみたいと自虐的な思いが心の中を占めていく。

「2人といたいから一緒に住もう」
そんな甘い言葉を少しでも期待した自分が嫌になった。

今までの優しさが、なぜか全て信じられない気持ちになり、無意識に言葉がこぼれ落ちる。
「嫌です」
自分でもわかるぐらい、低い声が出た気がした。

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