一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「ひどい言葉を言った」
真翔さんはジッと私の瞳を見つめるも、私はすぐに逸らした。
『捨てられた』昨日言われたその言葉を思い出す。
捨てたのはあなた。その人を思う私は愚かなのだろう。
「もういいです。私こそお世話になったのにすみませんでした」
これだけはきちんと言わないとと思っていた私は、なんとかお礼を言うと俯いた。
「咲綾、俺は……」
真翔さんはどう話すべきか悩んでいるようで、何度か言葉を止める。
私も何を言うべきかわからず、口を開けずにいた。
「咲綾、4年前俺たち会ってるよな?」