一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています
「俺もね、一応社長候補なの知ってる?」
この人も?
私はその言葉に返事をすることなく、黙ってこの人の話を聞いていた。
「悠人がただの普通の女と結婚した時も驚いたけど、まさか真翔まで? と思って松永さんんに確認にきたんだけど」
クスクスと笑いながら言ったその人に、私はだんだんと苛立ってきた。
「なんのことでしょうか?」
「あいつら社長になる気ないのかってね」
「え?」
その言葉に、私はつい言葉を発していた。
「それなりの家柄の嫁を貰わないと、大村グループの親族が納得しないのわかってて、二人そろって何してるのかって。俺的にはいいんだよ。何もせず社長の座が転がって来るんだから」
不敵な笑みを浮かべながら私を見る、蓮人さんを私は睨みつけた。