一夜の過ちで授かったら、極上御曹司に娘ごとたっぷり溺愛されています

「本当? いつから私のことを……?」
図々しい質問だとは思ったが、真由のことを知る前から好きだと言ってくれた真翔さんの言葉の確証が欲しかった。

「いつって……。水族館に行った頃かな。4年前、咲綾のことが気になって、忘れられなくて、またこうして出会って、本気で好きになった。まさか自分の子だと思わなかったから、どれだけ見えない真由の父親に嫉妬したか……酷いことをたくさん言った。本当にごめん」
真摯に紡ぎだされる言葉を私はただ聞いていた。

「私こそ、あのメモを気づけなくて、勝手に真由を産んで、恨んで嫌な態度ばかり取ってごめんなさい」
しゅんとした私を真翔さんは愛しそうに自分の胸の中に囲いこむと、チュッと頬にキスをする。
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