余命2ヶ月の少女は総長と恋に落ちる
ファーストキスがどうとか、死ぬんだから関係ない。
赤いのは気のせい。
赤はエネルギーの色だって言うから、
わたしには1番赤が必要ないのに。
なんなのあいつ。
慣れたようにするキスが腹立たしい。
簡単に踏み入ってくるのも腹立たしい。
両親が死んでから、誰1人としてわたしには踏み入ってこなかったのに。
イライラする気持ちをすっきりさせたくて
シャワーを借りることにした。
シャワーを借りようと一階に降りると、
既にたくさんの男たちがいた。
寝泊りしている人もいるみたい。
「おはようございます姫さん」
わたしに気づいた1人の男がそう言った。
「…おはよう」
「俺七海(ななみ)です!」
七海と名乗ったその男は、可愛らしくて
わたしよりもよっぽど七という数字が似合う男の子だった。
「わたし、七瀬透花…」
「あはっ!知ってますよ!
どこか行かれるんですか?」
「シャワーを、借りたくて」
「案内します」
こうやって人と話していると、
昨日死のうとしていたことが嘘の様に思える。
…死にたいのは本当なんだけど。
今まで人と話してこなかったから正直人見知り。
人と親しみ合うつもりもないから構わない。
案内され、ついたのは3つ並ぶシャワールーム。
お風呂はないみたい。
そのうちの1つに入ってシャワーを浴びた。