余命2ヶ月の少女は総長と恋に落ちる
倉庫に連れて行かれたわたしは、有無を言う間もなく幹部室に連れて行かれた。
「なぁ、全部言ってくれよ」
「…言ったじゃん」
「本音を、全部」
そう言うと、蒼野の瞳が切なく揺れた。
蒼野がそんな目をするから、わたしの目からは次々と涙が溢れてきた。
困らせるだけかもしれないけど、
言ってもいいかな。
「蒼野、好き」
「俺もだ」
「好きになっちゃった。
生きたいと思っちゃった。
蒼野と、生きたかった。
…ねぇ、怖いよ…、死にたくない…っ!」
「…俺と生きようぜ、死ぬなよ…っ」
「わたし、どうやって死ぬのかなぁ…
苦しんで死ぬのかな…」
「大丈夫だ、俺がいる…っ!」
「…ありがとう、でももう」
「あと1ヶ月でもいいから、一緒にいてくれ」
そんなことしたら、蒼野を傷つけるだけだけどでも。
「一緒にいさせて」
一緒にいたい。