余命2ヶ月の少女は総長と恋に落ちる
『…行きましょうか』
透花と、もう会えないんだ。
っ、いやだ。いやだ、いやだ。
やっぱり、いやだ。
だけど閉ざされる蓋を止めることはできなくて、涙を流しながらそれを眺めた。
透花がいなくなった、つまり透花が火葬される部屋に入れられた途端。
「…ははっ」
乾いた笑いが俺からもこぼれ、
壁にもたれてずるりと座り込んだ。
綺麗な三角座りを利用して、流れ落ちる涙を腕で抑えた。
言いたいことの半分も言えない拙い子供の
恋愛だったかもしれないけど。
だけど最高だった。
だけど最悪の形で、終わってしまう。
このドアの向こう側に何が起こっているかなんて、想像したくもなかった。
「元気、出せよ」
そんなの、無理だ。